Ongoing Collective DIARY

2020/04/05 白い壁
2020年4月5日小川 希

シャッターの鍵をポケットの中で探していると、薄い白い破片が歩道にたくさん散らばっている。シャッタを一つ一つ上げながら、その白い破片が、Ongoingの外壁の塗装が剥がれたものなのだとふと気づく。12年前にみんなで塗った白ペンキも、そろそろ塗り替え時だ。中に入り、二階のギャラリーのライトと映像作品の再生をすまし、一階へと降りてくる。少しひんやりしていて、灯油ストーブに火を灯す。4月になったから灯油の訪問販売も終わりで、タンクに残った灯油が切れたら、ストーブを綺麗に掃除して倉庫の奥にしまわないと。春の訪れの儀式。キッチンに入り、シンクに昨日から置きっ放しになったコーヒーカップとビールグラスを洗う。静寂に耐えられなくなり、長年使って薄汚れてしまったipodを濡れた手でいじり、悩んだ末に柴田聡子さんを選ぶ。洗い物が終わり、簡単に床のはき掃除を終えて、椅子にすわり大きな窓から見慣れた外の風景を眺める。
この場所をスタートした12年前は、よくこんな風にOngoingの1日を始めていた。最近はキッチンに入ることもほぼなくなり、それどころかオープン時間前に来ることも少なくなったけど、昨日、今日と、久々に一人きりでOngoingを切り盛りしている。といってもカフェも閉じてしまい、イベントに来る人もいないから気楽なものなのだけど。時間だけはあるので、これからどうすっかなーっと、白い壁を見ながらぼーっと考えてみる。いろんな人から「Ongoingは大丈夫?」というメールをもらった。まあ、このままでは大丈夫ではないのは確かだね。おとといの夜には千葉くんから電話をもらって、「このままだと潰れちゃう」と笑いながら話したら「ドネーション展をやったらいいじゃん」とアドバイスをもらった。みんな優しいし、頑張ってみるかなぁと、白い壁をみつめる。12年前にここを始めた時も、お客さんが全然来ない日々が2ヶ月も3ヶ月も続いて、これからどうすっかなーっと、同じ白い壁を見ながらぼーっと考えていたのだったっけ。

小川 希

 

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