Ongoing Collective DIARY

体の中の血という血が沸騰するかと思った
2020年11月4日阿部葉子

柴田きゅんからリレー日記のバトンを受け取ったものの、鬱鬱とした日々が続いていた。コロナによってこれまでの日常が大きく揺らぎ、世間では俳優が自殺したなんて言ってるけど、こんなご時世で何も考えない人なんているわけない。大なり小なり、みんな何かしら考えているはずだ。私自身もこうしてコロナによって今まで心の奥底に眠らせて蓋してたことをきちんと考えなおしたり、答えが出ていたけど先送りにしてたことに区切りをつけたりした。そのためか日記を書こうと思ってもろくなことが書けず、そもそも書く気力がわいてこず、一向に筆が進まなかった。ペースを止めてしまい本当に申し訳なかったです。

けれども昨日、そんな私を熱くたぎらせる出来事があった。オートレーサーの森且行がSGで優勝したのだ。そもそも森はグレートレースでの優勝が久しぶりだ。私は特別に森のファンではないし、もちろん森がレーサーの前に所属していたアイドルグループもどうでもいいが、素直に森の優勝に胸が熱くなった。もうこの人の場合、実力はありつつも優勝できなかったのはいつも運がないというか、まあそんなこんなで優勝はしないと思っていた。
そう。何を隠そう私はオートレースが好きだ。こないだバーで知らないおばさんに「ギャンブルする男はやめとけ」と言われ、「そっかぁ。私はたま〜にやるけどねぇ」と思いつつ、まあオバアの言うようにギャンブルに対する印象が悪いのは仕方がない。ギャンブルってのはなにかと音がでかいしタバコと酒の匂いが充満した室内はただただ臭く、壁という壁がヤニで色づいている。でもそんな生臭い場所にリアリティを感じるし、実際に賭け事をして一喜一憂する愉しみがある。ただ同じコレクティブにギャンブルする人がいるのは嫌だ、と思われる方もいるかもしれないので一応補足しておくと、あくまで私は少額をかけて、決して高くない予算を設定して、最終的にはどっこいどっこいになるよう注意して賭け事に勤しんでいるから安心してほしい。昼間から酒を浴びるように飲みながら負け戦をするような賭け方はしない。あくまで健全だと主張したい。

前置きはここまでにして。森が優勝して、メディアは単純に優勝を喜ぶよりも、数年前に解散した某アイドルグループがまたひとつになるのではないか−現実に再結成などではなく、心はいつも共にある、ひとつだ−と、そんな幻想を彷彿とさせるように華々しく報じている。だが私個人としてはあくまでもオートレーサーとして彼を評価したい。そもそもこの決勝のメンバーがすごい。端的にいえば森はツいてた。森も調子も良かったのでこうして優勝できたわけだが、他にも幸運が重なっているように思う。まず決勝に普段よりも怪物級の選手が少なかったことだ。だいたいSGの決勝は船橋の四天王として恐れられた永井、青山、鈴木、中村やレジェントの貢、あとは数々のS級のトップ選手が入ってくる。そんな中、森はSランクの中盤。もちろんこれでも強いけど、決勝を制するにはなかなか険しい。けれどもそうした強力選手が想定よりも決勝にコマを進めておらず、普段よりも怪物が少ないことは幸運だったと言えよう。
とは言っても決勝にはとんでもない怪物がいた。鈴木圭一郎だ。彼はデビューから鮮烈で、とにかく速い。後続の選手を置き去りにしぶっちぎりの速さを誇るところがある。その姿は美しさすら感じる。事実、直前予想をみてみても多くは鈴木圭一郎の優勝と予想していた。そして圭一郎の対抗馬として中村や貢、荒尾がいる。彼らは全レーサーたちの中でも10本指に入る強さであり、森に出る幕はない。そう思っていたところ、レースの中盤、残り4周程度だったかが残ったところで先頭を走る鈴木と荒尾が落車した。3番手を走っていたのは森だ。他の怪物たちは今日はエンジンの調子が悪いのかだいぶ後ろの方にいる。せっているのは金子のみ。金子を抑えてこのままトップをキープすれば優勝だ!でも残り4周は決して短くない。気を抜いてはダメだ。ダメだダメだダメだダメだ!勝つんだ森〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!とヒリヒリしながら見ていたらそのままゴーーーーーーーー〜――ル!!!!!!

私は決して森のファンではない。ここでカミングアウトするならば私は永井と青山のファンで、むしろ森はいつもいいところで落車したり失速したりするから苦手だと思っていた。そう、ずっとそう思ってきたけど、昨日、デビューして24年、ほぼ四半世紀をオートにかけてきた奴がようやく超スーパーグレートなレースで優勝して、そんなときに私の軽い気持ちで苦手とかスマッ●はどーでもいいとか、そんなこといえない。やっぱりすごいよ!胸が熱くなったよ!きみはレーサーとしてすごい!もうアイドルではないんだ!あぁ早くレース見に行きたいな〜〜〜。鬱蒼とした日々ってのはひょうんなことで明るくなったりするが、まさに私は森を、そしてオートをみて、生きる活力を頂いてしまったのだ。

次のバトンは飯川さんで。こないだ高松まで展示見に行ったらアートもTinderも本気でやった方がいいって喝もらいました。活力!

阿部葉子

けっきょくなんなんですか。 2019.07.24
2019年7月25日阿部葉子

久しぶりに大学からの仲良い友人に会った。今日は鳥取からの出張で、明日は小豆島に行って営業らしい。仕事はUberみたいなサービス提供してるやつ。

–岡山に引っ越して、最近なにしてるの?

久々に会った友人から聞かれる、定形ともいえる質問をされる。

–最近は街のことも少しわかって、仕事終わりの余暇を楽しんで映画行ったり、健康に気遣って運動したりしてるよ。

そして言われた。

–なにつまらないOLみたいなことしてるの?

言われてしまった。
確かにこの街は東京に比べたら平和だ。震災後に引っ越す人が多いのもわかる、豊かで落ち着いた、そんな街だ。人も穏やかで、少し排他的なところもあるけど、もろもろ整っているコンパクトシティで暮らしやすい。
だけど平和や安定が一番とは限らない。面白い文化が生まれるにはやっぱり少し狂ってないと面白くない。岡山に山本太郎がきてもさほど盛り上がらないように、この街は暮らしやすくて良い分、みえてこない部分もたくさんある。

最近、豊かさってものについて考えてしまう。前に東京ではレンタル何もしない人、という人物が話題になっていると聞いた。交通費さえ出せばどこにでも出張し、なにもしないけどその人のしたいことに付き合うという人がいるらしい。これを聞いたとき、やっぱりこれは東京でしか生まれない文化だなと思った。溢れ出す気持ちをどこにぶつけていいか迷ってるいる人に差し出されるひとつの救いの手段。そういうあらゆる世界の深淵をみつめていかないと新たな文化やムーブメントは生まれないんだなぁ、と痛感させられた。

とりあえず、居心地の良さに怠けてはいられないって思う。最近、安部公房の『鞄』を改めて読んだけど、あれは面白いですね。なんとも心地の良い鞄を手にして、どこまでも歩けることを知った主人公が、最後は自由を実感する。選挙もあったりして、自由ってなんなんだろうなって思うけど、やっぱり自由を目指していかないと本当の豊かさには繋がらないのかな、って考える今日この頃。

阿部葉子

2019,06,04の日記
2019年6月4日阿部葉子

土曜日から久しぶりに関東にいました。

(知ってる人と知らない人がいるかと思うので言っておくと、私はいま転職して岡山にいます。)

二時間くらい前に戻ってきて、いまは岡山です。日記書きます。

 

昨夜は一緒に出張にきた友人のオカマSとホテルに泊まる。知らない土地に来て不安だったけど、気の合う友人が見つかったことで最近は仕事終わりに楽しく酒が飲めている。でも気が合いすぎるってのもそんないいもんじゃなくて、月曜朝一から今日の22時くらいまで一緒にいると本当に疲れる。多分しゃべりすぎと笑いすぎと、相手が変なボケかましたらなんか尖った切り替えしをしたいからそれで頭使う。相手もなかなかのおしゃべりだからいつまで経ってもこの戦いが終わらない。だから疲れる。まあ、悪い疲れ方じゃないんだけどね。

 

そういえば最近禁煙外来行き始めました。いま10日目くらい。あんな薬飲むもんじゃないです。薬飲んだ直後ひどい吐き気が襲ってきます。でも半年後には「このお店っていまだに喫煙できるんですか〜〜?ウケる〜〜」って言いながらOngoingに入れるくらい禁煙慣れしていたいなぁって思います。ちなみにいまものすごく煙草吸いたいです。

 

自分で書いてる手書きの日記には今日見た夢と甘酸っぱいこと書いて寝ようと思います。

(そういえばみなさん夢の記録ってどうしてますか?あれものすごく忘れやすいから大変で。夢日記とか書いてる人いたら今度教えてください)

 

阿部葉子

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