永畑さんどうもです!
突然電話しちゃってすいません。いや、ここのところ毎夜コレクティブメンバーにつぎつぎ電話していって、迫りくるコレクティブの展示について誰かにどうにかしてもらおうと悪戦苦闘する日々です。
先日の会議(コレクティブで出展するTERATOTERA祭りの企画どうするよ会議)で、柴田さん提案の「投票で決めた誰かの個展にする案」に嬉々として乗っかるんじゃなかったとぁ〜と今更になって思っても後悔先に立たずです。
一つの共有された考えとか目的が真ん中に存在するわけでなく、オンゴーイングを軸にゆるゆるつながっていて、その関係性の中心に誰かがやる展示と、出された作品に対してみんなでビールを飲みながらブーブーいう場がある。というのが僕のコレクティブのイメージなので、誰かの個展をコレクティブ企画で(予算全部ぶちこんで)やる。みんなで横から口出ししながらやる。という柴田さんの企画はすごくしっくりきました。自分が生贄に選ばれなければですが。。
いや、でもみんなの記憶の中にあのバカでかいパンダが残っていたようで、心温まってます。
あの2015年のTERATOTERAで出した巨大パンダ、当然保管場所など何処にもなく、搬出後その足で廃棄しにいってしまったので。(捨てて即、これはなんとかタワーの足に使えるぞ、と学生が興奮気味にどこかに持って行きました。)
コレクティブメンバーの皆さん投票、ありがとうございました!
長畑さんに相談したプランここに乗っけときますね。投票の時のプランと全然かわっちゃって申し訳ないばかりです。
『私は軽いアトピー持ちなのですが、最近は自身の痒みについてのプランを考えています。注目しているのは、アトピーの原因に対する多数の解釈と無意識化の掻く行為です。 私もふくめてアトピー持ちの人たちは夜中、寝ている時に無意識に体を掻いてしまうこと が多々あります。 その無意識の動きをVRグローブでキャプチャーし、VR空間上に彫刻を作るというプランです。グローブをはめたまま睡眠をとり、夜中に引っ掻く動作を、VR空間に用意した粘土のよ うな素材に作用させることで、アトピーの掻く行為とネガポジ関係となる形を作ります。
「アトピーという名称の由来は、「特定されていない」「奇妙な」という意味のギリシャ 語「アトポス」(atopos – a=否定、topos=由来)であり、1923年にアーサー·フェルナ ンデス·コカ(ポーランド語版) とロバート·アンダーソン·クック(英語版)によって 命名された。」(wikiより)
特定されていないとはもちろんかゆみを引き起こす原因であり、現在に至っても明確にア トピーの原因として特定されているものは無いそうです。因子として、遺伝、アレルゲ ン、ストレスなどが挙げられています。なかなか改善することなく、何が原因なのかはっきりわからない。というアトピー患者の 置かれた状況は多様な解釈を発生させる下地でもあるようです。 ストレス、人間関係、不安、化学繊維、西洋医学の薬、人工的な物が悪い、現代的生活ス タイルが悪いなど。各種精神論的なものを原因とする場合もあります。「我慢できない気質」「母親離れできてない人間がアトピーになる」など。霊障とか先祖の行いのせい、と 言った古典的なものも探せば見られます。 逆に「頭の良い人間がアトピーになる」「統計的にアトピー患者は成績が良い」というす がるような解釈もあります。(でもこれ、成績の悪いアトピーの立場がないのでは)
無意識下で作られた形はこれらの因子が体を通して現れたモノだということにします。 現れた形から、かゆみをもたらす因子を再発見して、自身の痒みを物語化します。自分でみたり、占い師に見てもらったりする予定です。』
彫刻家の永畑さんに相談したのは、3Dプリンターになってもらって、僕の夜中にボリボリ掻く指の動きから生成される3Dの形を現実の立体物にデコードしてもらえないかなってところです。
あともいっこのプランも乗っけておきますので、見といてください〜
「ある日突然阪中から電話が来て、痒みについての悩み話をされる。そしてそれを元に作品を作ってくれと頼まれる。金欠かつ空腹の人間が知り合い全員に電話してなんとか金をかしてもらおう、飯を奢ってもらおうと試みるように、自分の問題をなんとか人に解決してもらおう、自分の悩みが絵や歌や形となることで救われようとする押し付けがましい試み。コレクティブメンバーは、有機的な人間関係で繋がれていて、突然の阪中の頼み事に対して断ることができない。困惑しつつも悩みを聞いて、自分の身体から想像して、架空の痒みを元に作品を作り上げる。」
ああ時間ネェヨ!ぅうう
そういえばあのパンダも展示までの時間のなさ、どうしようもない広さでしかも全面ピンクという会場の使いづらさから生まれた一品だったな。。。
次は柴田さんにバトンまわしますね!よろしくお願いします!
阪中
朝7時、マイサン草太が既に活動を始めて、ひとしきり1人で遊んだのち退屈して泣き出したので起きる。
9時。いろいろあってバイトの一環で群馬のフリーペーパー(クーポンがいっぱいのってるやつ)の隅っこにコラムを書くことになって、育児に関する雑感などを書いた。その校正が送られてきたので確認する。
「赤ちゃんに、パパとママどっちが好きかと聞けば、どう考えたってママがいいに決まっているんですよ」という政治家の発言について触れてる箇所がゴソッと削られてた。
我が家で、パートナーがフルタイムで働くようになって、僕が子供を見るようになってから、子供にママと呼ばれるようになっている。その事を踏まえると先の発言はいやぁー的を得てますねー感心、と書いたのだけど、やっぱダメだったかー。
あとイクメン、という単語に対する僕の呪詛みたいな感情を文章に混ぜ込んでみたけれど、やっぱり削られていた。
11時、前日に絵美ちゃんに借りたレインコートを入れる袋が無くなってると怒られる。ものは大事にせねば。。。
13時。駅伝芸術祭の記録写真のセレクト作業をする。匍匐前進する佐塚さんのカットが日めくりカレンダー2年分ぐらいある。
15時、草太とダンボールで遊ぶ。玩具以外のもので遊ぶ方法をプレゼンテーションするときのみ、自分が彼より28年長く生きていて、この世界について詳しい存在だと感じる。
17時。レインコートの袋はそもそも受け取っていないという事が発覚する。遺憾だ。
19時。前橋のアートスペース、ya-ginsに行く。アーツ前橋のレジデンスで来たアーティストのジェミニのウェルカムパーティー。
日本におけるポストコロニアル料理としての肉じゃがの話を聞く。イギリス海軍を経由しないベトナム・琉球経由のカレーが九州地方に残っている、という思い付きを話す。
パーティーの主催者が数日前、施工の仕事中に作業用エレベーター(?)のカゴごと落下したそうで、お尻に残った巨大な痣を皆で鑑賞する。ロールシャッハテストのような立派な痣だった。
帰宅。草太の寝顔を見て多幸感を楽しむ。この感覚は、なんというか僕が個人として幸せである、ということより種の生存戦略の一環として育児の対価にセッテイングされている脳内麻薬という感じがする。
27時、寝る
阪中隆文