今日で家にこもりはじめて、えっと、25日目だ。数えてみると、結構長いですね。
3月19日にオランダから日本に帰ってきました。
3月初めにオープンスタジオがあって、それはそれで色々ドラマがあって、すごく頑張ってやったし反響もあって嬉しい~と思っていたら、その5日後にはレジデンスが閉鎖されることになり、さらにその4日後にはディレクターから「国に帰った方が良い。私があなたの立場なら帰る。荷物はとりあえず後で送るから明日にでも帰れ。」とものすごいシリアスな顔で言われて、まじか。。本当に?となり、友達からも帰るなら今すぐに帰った方が良い、国境が閉鎖されるかもしれない、と言われて、慌てて荷物を捨てまくり、本当に必要なものだけをスーツケース1つに詰め込んで、その2日後に飛行機に乗りました。
アムステルダムのスキポール空港は普段はハブ空港なので人が行き交っているのですが、トーマス・デマンドの作品みたいにガラーンとしてました。
直行便がキャンセルされていたので、ドバイ経由のチケットを取り、その日にドバイに帰る友達と一緒に旅をできることになってそれはすごく心強かったのですが、その子が空港へ向かう電車で「帰りたくない」と泣いていて、レジデンスでみんなにさよならを言うときも友達が泣いていたのですが、私はなんだか泣くような心境じゃなくて、とにかくあっけにとられて呆然としていました。
「また会おう、絶対会えるからこれは悲しいお別れじゃないよ。」と言って、でもハグはしちゃだめなんだよね、とお互い照れ笑いをしつつ、でもやっぱりハグをして別れて来ました。
成田空港の検疫では、普通にいつも通りに通過でき(いつもの靴底消毒強化中のマットの上を歩くだけ。靴底消毒して何になるんだ?)、私が帰国した2日後からEU諸国からの帰国者への検疫を強化するということだったので、まあそのあとはもうちょっと細かくチェックしているんだと思うけれど、そのときは非常事態の場所から戻ってきたので、ずいぶんのんびりしているなあと思いました。レストランもやってるし。
そのときはまだオランダからの帰国者は自主隔離する要請はなかったけれど、とりあえず隔離した方が良いだろうなと思って、そこからずっとこもってます。
一度だけ2週間過ぎたときに自転車でオンゴーイングには行ったけれど。
そのときもみんなと離れて入り口の方に立っていて、そしたら口調までなんだかよそよそしげになってしまって、展示を見たあとそそくさと出てきたけれど、なんか自分の態度変だったかな?身体の振る舞いが口調にも影響してくるんだな、なんて思ってしまいました。
最初はこもるのも結構良いな、なんて思っていたんだけれど、だんだん何かが溜まってきますね。
まだ隔離ビギナーだったころに、その頃すでに隔離20日目だったパリにいる友達からメッセージがきて、
「つらいよ。寝るかインドのグルのポッドキャストしか聞いてない。」みたいに言っていて、それやばいね、とちょっと面白く思ってしまったのですが、たしかに私も寝る時間は長くなってきてます。
もともと寝るの好きな方だからしかたないね、と言い聞かせつつ。
でもヨガはなるべく毎日やるようにしていて(↑のインドのグルとは関係なし)、マーストリヒトにいるときに通っていたヨガスタジオがオンラインヨガをアップしてくれているので、それで1時間のアシュタンガヨガ。
ヨガって独特の用語ありますよね。
英語が母国語じゃない人が英語でヨガを教えるのすごいなあと思います。
背骨をまげないように、肩は力を抜いて、そして息を吐きながらできるだけ前に手を伸ばす、とかなんて言い表したら良いのかパッと思いつかない。
そうだ、昨日すごく嬉しいことがあって、榎本さんから漫画が届いたのでした。
榎本さんのオンゴーイングの展覧会が中止になってしまったのですが、関連イベントのトークはオンラインでおこなわれるみたいで、そこで榎本さん、千葉さん、眞島さんと一緒に漫画についてお話しするという機会をいただいて、そのためにわざわざ榎本さんが送ってくれたのです。
ポストに茶封筒をみつけたとき、プレゼントもらったみたいに嬉しかったです。そのあと一気に読みました。
詩(文学)が榎本さんの体の中で消化されて、それが粘液みたいなかたちを自由に変えられる液体と固体の中間みたいなものになって、榎本さんの口からゲロっと吐き出されたみたいな、榎本さんが消化した世界を外側にいる私も体験できることのこのすごさ、みたいな。ことばが中心にあるのに全然言語的じゃない。そうそう、なんて書いて良いのかわからなくてまだ榎本さんにお礼のメールをしていなかったのだった。今からお礼のメールを書こう。
榎本さんの漫画はオンラインで読めるようです。↓
https://my.ebook5.net/koichienomoto/8jVggb/
そういえば、ちょっと前に『三体』という中国のSFを読んで、それもすごく面白かったんですよね。宇宙観が変わったと言うか。
高石くんが、ウイルスって宇宙人っていう説もあるよね、隕石にくっついて地球にやってくるって言っている人もいるよって言っていて、おお、それはなんだか面白いね。もう人類はすでに侵略されていたのか、というような話になりました。もちろん半分冗談半分本気の話ですけど。
もし『三体』気になるなという人がいたら、ネットに載っている情報などを一切読まずに、とりあえず読んでみてほしいなと思います。私も高石くんから借りて、事前情報なしで読んだので、ウッヒョーまじで!という週刊漫画の展開にわくわくする小学生のような気持ちを味わえました。その本もマーストリヒトに置いてきてしまいました・・・
なんだか、書き出すととまらなくなってくる。あれも書きたい、これも書きたい、となってきますね。
でもこれから1週間あるので、あまり飛ばしすぎず今日はここまでにします。
MJ